自然と人間・西表の将来は




舟浮から対岸を望む(01/08撮影)

 アカショウビンの鳴き声に目覚めた四十人の中学生は、身支度をしてピナイサーラへ向かう。西表、星立の民宿を拠点にした修学旅行の三日目。
 ヒルギの川を遡り、カヌーを降りてからは、トカゲ、ヘビ、チョウなどの動物と出会い、亜熱帯の森を進む。西表島の生態系について案内人の丁寧な説明を聞く。
 滝壷に着くと、チーズや手作りのゆで卵サラダを手際よく食パンに挟んでふるまって下さった。飲み物はアルミ製の器に注いだスポーツ飲料。合成樹脂の使い捨て容器や割り箸などを使わない工夫がされている。
 カヌーで河口に戻る。干潮が近い。コメツキガニを何匹も捕らえた生徒は、観察後は元の場所に放すように諭された。
 一方、民宿を経営する家の若者は「自分が案内する時は貝や魚などを捕らえて帰る。調理し食べる文化も尊重する」と語る。宿の食事や弁当には、グルクン、もずく、筍、パパイヤなど地元でとれた物が並ぶ。主食は米。
 自然と人間の関わり方や観光のあり方を深く考えさせられる旅であった。
(東京都調布市、教師)
 
 (本文は11字で39行) -------------------T紙に投稿したが、没。                
「四十人の中学生」は S学園中学校3年K組
ピナイサーラを訪れたのは 2001年5月10日(旧暦4月17日中潮)




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